今国会で審議されている米、麦、大豆の「主要種子法」廃止法案の危険性を知らせようと27日、「日本の種子(たね)を守る有志の会」が呼びかけた集会が衆院第1議員会館で開かれました。
種子法の研修をしている京都大学の久野秀二教授が報告。世界的な動きとして「趣旨を制する者は農業を制する」として民間企業による種子の“囲い込み”や農協などの協同組合分野への攻撃があると指摘。主要種子法が廃止になると地域に応じた品種を公的研究機関が責任をもって開発する根拠法がなくなることを指摘しました。
そのうえで久野氏は、研究予算が塞源され、蓄積した成果を民間企業に提供することなど「農家にたいし、安く良い品種を提供するとの種子法の方向性が変わる」と、危険性を訴えました。対抗として、国際的な農民団体ビア・カンパシーナが「食糧主権」を主張してきた運動が広げていることを紹介しました。
有機農業実践者、米・麦・大豆の種子を生産する農協組合長も発言し、「食の改悪になってはならない。未来のいのちを守ろう」と呼びかけました。
野党の議員や秘書も含め250人以上が参加。日本共産党から紙智子参院議員、斉藤和子衆院議員が出席し、紹介されました。
(2017年3月28日・しんぶん赤旗)
種子法廃止の危険性を訴え 市民が集会 紙・斉藤氏が出席
投稿日:2017年03月27日