成田空港  軍事に使うな 国交省に抗議
投稿日:2017年07月20日

住民ら 防衛・国交両省に抗議 さいとう氏ら同席

 成田空港(千葉県成田市)周辺住民らでつくる「成田空港から郷土とくらしを守る会」は20日、空港の軍事利用問題と運航時間延長などの空港機能強化計画について、周辺住民の安全を脅かすとして防衛、国土交通両省に抗議しました。日本共産党の、さいとう和子衆院議員と地方議員、椎名史明衆院千葉11区予定候補のほか、本村伸子衆院議員の秘書らが同席しました。
 成田空港は1972年の開港の際、当時の運輸省と知事、地元住民の4者で「軍事利用は絶対に認めない」との「取極書(とりきめしょ)」を結んでいます。
 しかし、この間、成田空港からチャーターされた日本航空機が南スーダンに自衛隊員を運ぶなど軍事利用が進められています。

 会の事務局長の岩田公宏さんは「事態は『取極書』に明らかに違反する。今後一切行わないでほしい」と求めました。

 応対した防衛省の担当者は「軍事的利用には当たらない」と主張。チャーター便は、紛争関係国・地域から「軍用機」とみなされることはなく、危険性は高まらないとの認識を示しました。
 さいとう議員は「周辺住民の不安は高まっている」として、「取極書」の内容を各省内で共有し、国交省に対して航空会社にも徹底するよう迫りました。
 また、成田空港の“機能強化”として、国交省が「第3滑走路の建設」と「運航可能時間の延長」を計画している問題で、住民らは「改定案では夜の静穏な時間が4時間半しかない。38年間我慢してきたが、これ以上の騒音は耐えられない」と白紙撤回を求めました。
(2017年7月22日・しんぶん赤旗)