北総鉄道高運賃の責任回避 さいとう議員に政府答弁書
投稿日:2016年12月28日

 他の私鉄運賃と比べ極端に高い北総鉄道の運賃の是正を求めて、日本共産党の、さいとう和子衆院議員(南関東比例・千葉13区候補)が提出した質問主意書に対し、政府はこのほど、答弁書を出しました。答弁書は近隣の私鉄の2~3倍にもなる高運賃を見て見ぬふりをし、運賃や路線使用料を認可した国の責任を回避する内容となっています。
 質問主意書で、さいとう議員は、高運賃の大きな原因の一つとして、北総鉄道が千葉ニュータウン鉄道(千葉NT鉄道)に払っている高額な路線使用料の問題を指摘。「同程度に路線を使っている京成電鉄(成田スカイアクセス)の支払額は3億5952万円なのに、北総鉄道は25億396万円とあまりにも不公平」として「京成電鉄が100%子会社の千葉NT鉄道を通じて利益を上げるしくみだ」と告発しました。
 これに対し政府は、「経営判断だ」と7倍にも及ぶ不公平を認めませんでした。
 さいとう議員は「千葉NT鉄道の所有する路線は、現UR都市機構の前進である住宅・都市整備公団が建設し、その後の国の方針に基づいて京成電鉄の子会社に譲渡したもの」で「この地域の基幹的交通機関として公的助成を受けて整備された以上、国は住民の利益になるよう監督する義務がある」と主張。線路使用料の引き下げを指導するよう求めました。
 しかし政府は答弁書で、国の責任については何も答えず、鉄道事業の運営に支障はないとしました。
 「北総線の運賃値下げを実現する会」の太田誠会長は「沿線住民は高運賃によって生活に困っている。政府は住民の声に何も答えておらず、無責任だ。国会でもっと追及してほしい」と話しています。(2016年12月28日・しんぶん赤旗より掲載)