東京湾の干潟保全にとりくんでいる自然保護団体が19日、三番瀬と盤洲干潟のラムサール条約登録に尽力するよう環境省に要望書を提出し意見交換しました。団体は、三番瀬を守る連絡会、小櫃川河口・盤洲干潟を守る連絡会、日本湿地ネットワークなど8つ。さいとう和子衆院議員は、日本共産党の丸山慎一県議、関係市議とともに同席しました。
三番瀬と盤洲干潟は、東京湾に残された最後の貴重な自然の干潟・浅瀬です。「日本の重要湿地」「ラムサール条約湿地潜在候補地」とされながら、保全のための法的手段がなく条約登録が進んでいません。日本全体で見ても、湿地は減少が続き、明治・大正時代の40%足らずとされています。環境省調査(今年4月発表)では、「日本の重要湿地」823湿地のうち524湿地は「悪化傾向」にあり、主たる要因は「開発など人間活動による危機」が54%となっています。
参加者は、湿地の減少やその要因である開発に対する同省の対策、世界遺産登録への積極姿勢と異なりラムサール条約登録に主導的な役割を果たしていない点、生物の宝庫である2つの干潟に対する認識などを質問。また、漁協が条約登録反対の理由としている漁場再生は、条約登録と矛盾せず、「登録は生物多様性の拡大につながる」という意見もあること、次回の条約締約国会議(COP13)での登録に尽力することなど、計10項目を要望しました。
さいとう議員は、「生物の豊かな2つの干潟を後世に残すためにも、ラムサール条約登録を。現地もぜひ見てほしい」と述べました。(スタッフA)
三番瀬と盤洲干潟のラムサール条約登録で環境省に要請
投稿日:2016年07月19日