2016年6月9日(木)
TPP 食の安全脅かされる 各種メディア注目 共産党の斉藤和子の質問
抜け穴だらけの輸入食品検疫の実態を示し、TPP(環太平洋連携協定)で食の安全がさらに脅かされると警告した日本共産党の斉藤和子議員の質問(衆院特別委、4月22日)が各種メディアに注目され、相次いで報じられています。
現行の輸入食品検疫制度は、サンプルを抽出して行うモニタリング検査(行政検査)が中心。結果が出る前の流通は認められるため、食品衛生法違反の食品が大量に消費されてしまいます。斉藤氏は、基準値超の残留農薬などが検出されたトマトやマンゴーが大量に販売・消費された実態を示す資料(2014年度)を突きつけ、政府を追及しました。
当初、この質問を報じたのは本紙のほか「朝日」(4月23日付)のみでしたが、5月8日にはネットメディアの「ビジネスジャーナル」が取り上げ、ヤフーニュースに転載されたほか、月刊誌『たべもの通信』も掲載しました。
全国農業新聞5月20日付は、斉藤氏が「試験結果の判定を待たずに輸入されるモニタリング調査の仕組みを問題視した」と大きく報じ、TPPで輸入食品が増加すると指摘。「懸念が払拭(ふっしょく)できないうちは、条約(TPP協定)の批准などとても国民の理解は得られない」と断じています。
6月発行の『激安食品の正体を』(宝島社)は、「食品がどこから来て、何が含まれ、どうつくられているのかを知るべき」だとして、斉藤議員の質問で示した資料を掲載。TPPでますます汚染食品が流通すると警笛を馴らしています。