【赤旗】TPP どうなる食品表示 消費者団体が学習会  2016年1月24日
投稿日:2016年01月24日

2016年1月24日(日)
TPP どうなる食品表示  消費者団体が学習会   国際基準と食い違い 混乱招く
 NPO法人食品安全グローバルネットワークが「環太平洋連携協定(TPP)でどうなる食品表示」と題して学習会をこのほど開きました。200人が参加しました。
 政府は食品表示の「制度の変更が必要となる規定は設けられていない」(消費者庁)と説明していますが、影響について専門家が報告しました。ネットワーク事務局長の中村幹雄さんは、ニュージーランド政府が公開したTPP全文にあたり、「国際規格に一致させるとしている。国際規格と日本の食品表示基準は、アレルゲンの義務表示や食品添加物の表示方法などで食い違いがあり、事業者も消費者も混乱する」と指摘しました。
 全国農業協同組合連合会の立石幸一さんは原料原産地表示が自給率に与える影響を述べました。2000年に原料原産地表示が生鮮品に義務化されたことで、流通量の4割を占めていた中国産生シイタケの輸入は急減、逆に国産生シイタケの生産が伸びています。立石さんは、加工食品の分野でも表示拡大を求めました。奥山治美・名古屋市立大名誉教授は、食品油脂の表示について「国際規格は『動物性』『植物性』の区別しかしないが、パーム油には危険が指摘されており、表示が必要」と強調しました。
 日本共産党、自民、民主、維新の各党が参加し、日本共産党からは紙智子参院議員、梅村さえ子、斉藤和子、清水忠史各衆院議員があいさつしました。