2016年9月11日(日)
駆けある記 マングースに譲る
いまから9年前の2007年夏、コツコツためていた500円玉の貯金箱がいっぱいになったのを機に、ずっーと行きたかった南アフリカに行った。
ジンバブエとザンビアにまたがるヴィクトリアフォールズ(世界三大滝)、世界一アフリカゾウがいるといわれるボツワナのチョベ国立公園。ネルソン・マンデラ氏が収容されていた南アフリカ島―。
チョベ国立公園の中にあるテントロッジは、ベッドがあるものの、入り口がジッパーでまさにテント…。ポーター(荷物運搬係)に「なんかあったら笛を吹け」と言われゾッとした私のもとに現れたのはマングース。なんとか追い出そうと格闘すると、向こうもムキになり「フー!」と怒られる。そんなマングースとのやりとりに「私が客人であって、あなたこそがここの住人なのよね」とあきらめた。マングースはスーツケースのローラーでしばらく遊び、満足したのか自ら出て行ってくれた。
この間、今までなかったような台風の進路や、自然災害が頻発する中で「人間こそが地球上の客人ではないのか」とふと思った。