2015年9月30日(水)
米輸入拡大許さない “農家は瀬戸際”国に迫る 農民連交渉
生産者米価が暴落するなか、外国産米を拡大する環太平洋連携協定(TPP)交渉が行われている問題で、農民運動全国連合会(農民連)は29日、現場の実態を訴え、農林水産省と交渉しました。
衆院第2議員会館で行われた交渉には、稲刈りを中断して参加した農家も含め、約150人が参加しました。
白石淳一の運連会長らは、今年の生産者米価が60キロ1万円程度になり、農水省の調査の米生産費1万6000円を大幅に下回り、3年連続の暴落米価になっている現状を告発。「とてもじゃないが、米づくりを続けられない。異常な水準だ。さらにTPP交渉で外国産米の輸入など、とんでもない」と訴えました。30万トンほどの“過剰米”を市場流通からはずし、適正米価の回復をはかるよう求めました。
各地の農家は、若い農家から自殺者も出ている状況を紹介し、「規模拡大しても続けられない米価だ。農村から人は減る。イノシシやシカが増える」「稲作をやめてしまうか瀬戸際だ。農水省はどう考えているのだ」と訴えました。
TPP交渉では、甘利格ら担当相が、現行の77万トンの輸入米に加え、5万トン以上の追加輸入枠をつくる譲歩をすると発言したことを批判し、「国会決議を守れないことは、はっきりしている。いますぐ撤退せよ」「77万トンというのは、山形県の生産量の2倍だ。また輸入なんて、これほどばかにしたことはない」と迫りました。
交渉には、日本共産党の紙智子参院議員(党農林・漁民局長)、畠山和也、斉藤和子の両衆院議員が出席し、「農家の実態をみた農政を」と求めました。
【赤旗】米輸入拡大は許さない 農民連交渉 2015年9月30日
投稿日:2015年09月30日