2016年5月16日(月)
民主的な仕組み必要 斉藤氏 漁船補償法改正で強調
衆院農水員会は11日、漁業経営の保障制度を改善するための漁船損害等補償法・漁業災害補償法改正案を全会一致で可決しました。
採決に先立つ質疑で日本共産党の斉藤和子議員は、改正案が全国45の漁船保険組合を統合・一元化することに関して、「今後、加入隻数の減少が続いた場合、保険料の値上げはあるのか」と質問。佐藤一雄水産庁長官は「保険料の引き上げには必ずしも結びつかない。十分な隻数、金額が確保され安定した運営ができる」としました。
斉藤氏は、自然災害などで巨額の保険金支払いが生じた際、漁業者の負担増をなくすことに加え、統合による経費削減の中でも職員配置を維持し、地域の意見を運営に反映する民主的な仕組みを担保する必要性を強調。加藤寛治農水政務官は「支所ごとに運営委員会が設置され、本所と組合員の架け橋を担い、意見を十分に反映させる」と答えました。
斉藤氏は、伊勢志摩サミットの際の警備・海上航行制限について真珠養殖業者が作業への支障を懸念しており、党三重県委員会も知事に対応を求めたと指摘。海上保安庁の秋本茂雄警備救援部長は「漁業活動などに生活に必要な場合には事前登録を行い、円滑に航行できるよう配慮している」と答弁しました。