2016年11月10日(木)
「障害児学校足りない」 設置基準求め6万署名提出
「カーテンで仕切った教室、廊下で授業、障害児の学校が不足しています」と9日、国会内で保護者や教職員が「障害児学校の設置基準策定を求める請願署名提出集会」を開きました。同署名は6万3647人に達しました。
主催は「障害児学校の設置基準策定を求め、豊かな障害児教育の実現をめざす会」。同会副会長の土方功氏は、学校教育法第3条が定める設置基準が障害児学校だけにないと指摘。施設費の国庫負担で示される“必要な面積”と比べると、「特別支援学校は、十数年にわたって66%前後で推移している」と差別的な状況の改善を訴えました。
茨城、埼玉、東京、神奈川、長野の各都県の保護者・教職員が現状を語り、国会議員に要請。「特別教室はほとんど普通教室にされています」「本来なら2つ分の学校の人数でプールの回数も減らされています」「詰め込みで窮屈。明るく、笑顔でのびのび学べるのが学校のはずなのに…」と話します。
同会の蟹澤昭三氏(全日本教職員組合委員長)は「最低基準を明確にして政治が責任を持つ。これをせずに“状況に応じて柔軟な対応”というのは詭弁(きべん)にすぎない」と強調しました。
集会には日本共産党と民進党の国会議員が参加し、発言しました。日本共産党からは畑野君枝、大平喜信、斉藤和子、清水忠史、堀内照文、本村伸子の各衆院議員が参加。請願署名の紹介議員は、同日までに各党・会派など46人となっています。