2016年9月13日(火)
「全駅にホーム柵を」 視覚障害者団体 国交省に要請 党国会議員団参加
8月に東京・地下鉄駅で発生した視覚障害者転落死亡事故を受け、全日本視覚障害者協議会(全視協・田中章治代表理事)は12日、国会内で国土交通省に再発防止のための対策要請を行いました。
要請内容は、▽全ての駅ホームに可動式ホーム柵を整備する▽整備費用は国が100%負担する▽駅員の効果的な配置と増員を行い、国が駅員配置に対して補助金制度をつくる―ことです。
全視協の山城完治さんは「駅ホームの転落事故を防ぐために、ホーム柵の整備を国が責任を持って計画的に推進していただきたい。駅員の配置を適切に行い、必ず転落した人を助けられるようにしてほしい。また視覚障害者が駅の情報を得るために点字や音声ガイドなどを充実させるべきだ。私たち視覚障害者声を生かした駅の整備をお願いしたい」と述べました。
国交省は、全国に約9500ある駅のうち、2020年度までに800駅にホーム柵を設置する目標を掲げていますが、参加者からは「それでは不十分だ。転落防止策とリンクした対策・計画を立てるべきだ」との声が上がりました。
適切な人員配置の要請に対し国交省は「係員の介助が一番だとは思うが、全ての駅に配置は難しい。国が補助金を出す仕組みも難しい」と回答。参加者は「いますぐできる安全対策は人員配置だ」と強調しました。
要請には、日本共産党の斉藤和子、堀内照文、宮本徹、本村伸子の各衆院議員と田村智子、山添拓両参院議員が参加。田村氏は「乗客の安全確保の義務がある」として、国交省として予算措置を取るよう求めました。