斉藤氏反対討論 競争力強化法可決
衆院本会議は11日、環太平洋連携協定(TPP)のような農産物の輸入自由化を前提に、上からの農業の大規模化と農協介入を強める農業競争力強化支援法案を、自民、公明、維新各党らの賛成多数で可決し、参院へ送付しました。日本共産党と、民進、自由、社民の各党は反対しました。
採決に先立ち反対討論委立った日本共産党の斉藤和子議員は、「競争力強化どころか、『弱体化』法案だ」と指摘。「関税撤廃されたもとでも生き残れる大規模な農業経営隊だけを支援しても、日本農業の持続的発展にはつながらない」と訴えました。
斉藤氏は、業界再編の名で、政府主導で中小の農業資材メーカーが淘汰(とうた)されれば、営農だけでなく地域経済に悪影響が及び過疎が拡大しかねないと強調。政府による農協・全農への介入は、ユネスコの「無形文化遺産」に登録された協同組合の自主性を損なうもので許されないと批判しました。
斉藤氏は、農業の持続的可能な発展には、「小規模農家も含めた多彩な農業者全体を支援し、再生産可能な価格を保証する農業政策への転換こそ必要だ」と主張しました。(2017年4月12日・しんぶん赤旗)