斉藤氏 「人権の視点必要」
日本共産党の斉藤和子議員は10日の衆院決算行政監視委員会の分科会で、DV(家庭内暴力)や性暴力などに苦しむ被害女性の人権擁護と、自立を支援をする新たな制度や相談支援体制強化、相談員の処遇改善を求めました。
斉藤氏は、「婦人保護事業」の根拠となる法律が「売春防止法」であるため、DVやストーカーなど、さまざまな困難に苦しむ被害者の「人権の回復」という視点がないと指摘。「人権侵害を受けた全ての女性に光が当たる切れ目のない支援制度をつくる必要がある」と迫りました。
塩崎恭久厚生労働相は、有識者の調査や実態をつかみ「関係省庁と協力して検討していく」と述べました。
斉藤氏は、一時保護された被害者が伴う児童への心理的ケアなどの支援強化を訴え、被害相談を受ける「婦人相談員」の処遇にも言及。政府が定めた最大基準額が14万9300円で「相談員自身の自立が望めないおかしな状況だ」との現場の声を紹介し、高い専門性を持つソーシャルワーカーとして「さらなる処遇改善が必要だ」と訴えました。
塩崎厚労相は、「今後とも処遇改善に取り組んでいく」と述べました。(2017年4月11日・しんぶん赤旗)